エスプレッソマシン

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エスプレッソマシンは、圧力をかけて一気にコーヒー成分を抽出する「エスプレッソ」を淹れるための機械です。
産業革命後に発明され、イタリアを中心としてヨーロッパ全域で独自のコーヒー文化を醸成してきました。
近年は家庭用のものもたくさん出回っていますが、業務用の大きいものになる程ボイラーやコンプレッサーが大きく作りもしっかりしてきます。
粉と水をセットするだけで全自動で淹れてくれるものもありますが、せっかくやるからにはやはり手動で、抽出スピードや粉の詰め方までこだわった一杯を淹れたいもの。
機構や淹れ方を理解して、自分ならではのショットを追及してみましょう。

ちなみに、エスプレッソマシンは他の器具や機械に比べて末端の構造が複雑なものも多く、直接コーヒーの粉ミルクに触れる部分はこまめな手入れが欠かせません。
家庭で導入する場合には各種スペックや見た目はもちろん、手入れのしやすさも確認しておいたほうがいいかもしれませんね。

構造

通常箱状の本体前面に、粉を入れたバスケット(ポルタフィルター)を取り付けるための抽出用ノズルと、お湯やスチームが出る管がついた形状になっています。

ポルタフィルターに固めていれた細挽きのコーヒーの粉に、圧力をかけて一気にお湯を通すことで、ドリップ式では得られない独特の濃厚さを持ったコーヒー液「エスプレッソ」を得ることができます。

各種メーカーによって機能もデザインもまちまちで、スチームノズルとお湯の吐水口が一体化しているもの、内部でミルクをフォームにする機構が付いているもの、圧力計があるものとないものなどがあります。
家庭用に安価な商品も出回っていますが、安定性や手入れのしやすさ、使用できる期間なども考えると、気分だけ味わえればよい、というケース以外はやはり多少高価でもしっかりとしたものを購入したほうが良いようです。

ポルタフィルター内の粉を押し固めるための専用台やタンパー、ミルクフォームをより適切な状態に仕上げやすいよう形状が工夫されたミルクポットなど、機能やデザインが洗練された周辺器具もいろいろと販売されています。

エスプレッソマシンを使用したエスプレッソの淹れ方

  1. マシンを始動し、内部の湯温と圧力を高めておく。
  1. マシンの準備が整ったら、コーヒー豆を細挽きから極細挽きに挽く。
  1. ポルタフィルターに粉を入れ、一旦表面を均一にならす。この時点ではまだ粉を押したりしないこと。
  1. タンパーを使用し、全体が均一な状態になるように押し固める。不均一になると圧がかかったときに粉の塊が崩壊したり一部分だけをお湯が通過してしまい、おいしいエスプレッソを抽出することができなくなるので注意。
  1. ポルタフィルターを抽出用のノズルにセットし、マシンを作動させて抽出を開始する。
  1. 必要な分の抽出が終わったらお湯を止める。

特徴

「コーヒー」ではなく「エスプレッソ」を淹れる機械であるため、他の器具などと一線を画する独特な方式です。
コーヒー史における「セカンドウェーブ」では、このエスプレッソを使用したラテなどのドリンクが世界中を席捲しました。

機械式の割に、手動型の場合は粉の挽き具合やタンパーでの押し固め方など熟練を要する工程が多く、しばらくは試行錯誤が必要なケースが多いようです。
しかしその分納得できる一杯を淹れられたときの満足感は大きく、ドリップコーヒーと同様にその魅力にとりつかれたファンが世界中に存在します。
淹れたエスプレッソはそのままで飲むほか、世界各国で開発された多種多様な「エスプレッソドリンク」として楽しむことができます。
「多彩なコーヒー飲料」の項目でもいくつか紹介していますので、エスプレッソマシンを導入した際にはぜひチャレンジしてみてください。

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