コーヒー用語集 か行

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外皮

コーヒーチェリーの一番外側を覆う果皮。
ブドウの皮のような張りがあり、内部の果肉やミュシレージなどを守っている。
基本的に生産処理の段階で果肉などと共に破棄される。

香り

嗅覚で捉えられる刺激。
コーヒーの持つ香りの成分は非常に複雑で、およそ300種類ほどの香りのバランスによって成り立っているとされる。
ひとつひとつを抜き出すと、けして快くはないものも多数含まれるが、全体で嗅ぐとむしろ非常に好ましいものとなる。

加水分解

水が加わることで分解が起こる化学反応。
焙煎初期にしっかりと水分を飛ばしておかないと、クロロゲン酸が加水分解し、不快な渋味の元となるとされる。

カセットコンロ

焙煎に使用する熱源の一つ。
ボンベなどから供給されるガスを燃焼することで熱を発生させる。
安定して高火力を得やすく、スイッチ一つで微調整もできて持ち運びも簡単なため、非常に手軽な熱源といえる。
一方で、燃焼による水蒸気が発生するため特に直火式の焙煎機とは相性が悪く、風や外気温の影響を強く受けるため屋外での焙煎には注意が必要な方式でもある。

過抽出

意図していない成分まで抽出されてしまうこと。
コーヒー豆の持つ成分には(品種や焙煎度合によっても異なるが)好ましい香味成分とそうでないものが混在している。
また、本来は好ましい成分でも、量が多くなりすぎると酸味苦味が際立ちすぎる可能性もある。
そのため、お湯の温度や挽き目を調整することで溶け出す成分量をコントロールしなければならない。
このコントロールに失敗して成分が出すぎると過抽出の状態となり、味や香りがきつすぎておいしく感じない、酸っぱすぎる・苦すぎる・渋すぎるコーヒーになるなどの失敗につながってしまう。
挽き目がばらつく、微粉が混ざるなどの要因でも起こるため、注意が必要。

カット式ミル

鋭利なカッターがついた臼型歯を持つミル。
一見臼歯式を横にしたような形状に思えるが、臼歯式が「挽き割る」のに対して、カット式はその名の通り「切る」ことによってコーヒー豆を細かくしていく。
切り揃えていくため粒度が揃いやすく、微粉がほとんどでない方式とされる。
手動式にせよ自動式にせよ他のミルに比べてかなり高額になるが、より雑味の少ないおいしいコーヒーを追求していくのであれば価格に見合った価値が見出せるだけの性能差を持っている。

カッピング

同条件で用意したコーヒー豆ドリッパーなどを通さずコーヒーとしてテイスティングすることで、香味の検証や比較を容易にする確認手法。
焙煎の度合いや挽き目、量、お湯の温度や量などの条件を合わせ、カップに直接粉とお湯を淹れて抽出する。
通常の淹れ方に比べて豆ごとの特徴が強く現れるため微妙な違いも判断しやすい。
ただ、雑味や不快な苦味・酸味なども同時に抽出される他、コーヒー液内に粉がそのまま残るため飲用に適した抽出方式ではなく、あくまでテイスティングの手法として位置づけられている。

カップオブエクセレンス(COE)

コーヒー生産国で行われる審査会を勝ち抜き、その年の最高品質と認められたコーヒーに与えられる称号。
現在、ブラジルコロンビアルワンダグァテマラなどで開催されている。
最低5回のカッピングを経て、国内外の厳しい審査を受けることになるため、国際的にも信頼されている称号である。
カップオブエクセレンスに選ばれたコーヒーは通常一般の流通経路には乗らず、専門家が入札するオークションにかけられて高値で取引されることになる。

カニ泡

ドリッパーで抽出する際にお湯の温度が高すぎると上がってくる、粒の大きすぎる泡。
正常な抽出中に発生するきめ細かい泡と違って、粉全体を持ち上げるような膨らみ方ではなく他の泡を押しのけて表面にぽこぽこと上がってくるのが特徴。
カニ泡が出るほどの高温で抽出すると、えぐみや必要以上の苦味なども溶け出した、悪い意味で「苦い」コーヒーになる。

果肉

コーヒーチェリー内で、外皮とミュシレージ(ペクチン粘膜層)の間の部分。
コーヒーチェリーの果肉は薄く、ほんのりとした甘みはあるものの特別美味でもないため、基本的には生産処理の段階で破棄され、市場に出回ることはない。
ただ、最近は他製品との差別化のために缶コーヒーの原料として使用されたり、外皮ごと乾燥させたものを煮出してハーブティのように飲む製品などが開発されるなど、価値が見直されつつある。

カネフォラ種

コーヒーノキの品種の一つ。
カネフォラ種のなかでももっとも代表的な品種名から「ロブスタ種」と呼ばれることも多い。
全世界で消費されるコーヒーのうち、三割ほどを占める。
アラビカ種と違い、種から植えるのではなく挿し木で繁殖し、自然のまま成長させると10mを超える樹高になる。
コーヒーチェリーが熟しても落ちてこないため、揺すって落として収穫することはできず、木の高さとあいまってはしごなどを使用した収穫が必要とされる。
カフェイン含有率が高く、脂質の少ないどっしりとした味わいの品種が多い。

カフェ

コーヒーや軽食を提供する飲食店。
もともとはコーヒーそのものを指すが、日本では商品名などに使用されるのでなければ喫茶店的なお店を指すのが一般的。
かつて、お酒や女性店員による過激なサービスが提供されていたことがあるため、法律上は風営法で規制される可能性もある業態である。
近年は、インターネットカフェ、メイドカフェなど、コーヒーとは違う所に主要素を置いた形態のお店も多い。

カフェイン

プリン環をもつアルカロイド(窒素原子を含む有機化合物)の一種。
良く知られる覚醒作用のほか、興奮作用や利尿作用なども持つ。
コーヒーから分離されたためカフェインという名前を持つが、コーヒー独自の成分ではなく、緑茶や紅茶などコーヒーよりも多く含まれる飲料・食品もある。
一部の薬と一緒に飲むと作用が大きくなる恐れがあるほか、ニコチンと同時に摂ると逆に作用が鈍くなることが分かっている。
純化すると少量(12g前後)で致死量に至るため、高濃度で含む薬品などは劇薬指定されることもあるが、コーヒー一杯(約100ml)あたりの含有量は40~60mgほどなので、コーヒーの飲みすぎによるカフェイン中毒死に至るには一気に24リットルほどを飲み込み全て体に吸収されるまでじっと待たねばならない(先に水中毒死か溺死してしまう可能性の方が高い)
ただし、同時に濃縮カフェインの錠剤や肝臓の働きを弱める薬などを併用したり、何ヶ月も高濃度のカフェイン含有飲料を飲み続けると、最悪の場合死に至るケースもなくはない。
そこまでいかずとも、大量摂取を続けると中毒症状を起こすことが分かっているため、節度を保った飲用が好ましい。

カフェオレ

ドリップコーヒーにミルクを混ぜた飲み物。
正しくは「カフェ・オ・レ」と区切る。
通常のコーヒーに比べて飲みやすく、一般的にコーヒー単体よりも多い量で提供されることが多い。
そのためマグカップや、コーヒーカップから取っ手をなくしてサイズを大きくしたボウル状の容器「カフェオレボウル」などを使用して飲まれている。

カフェ・フィン

ベトナムや中国圏で使用されているコーヒー抽出器具。
アルミやステンレスでできた、金属製のフィルターと穴のあいたカップで構成されており、カップに直接乗せて使用する。
カップにコーヒー粉を入れお湯を注ぎ、10分前後かけてゆっくりと抽出するため、非常に濃いコーヒーになる。
そのままではかなり飲みにくいため、氷に落として薄めたりコンデンスミルクを加えて、いわゆる「ベトナムコーヒー」として飲まれることが多い。

カフェラテ

エスプレッソフォームドミルクミルクフォームを同程度混ぜた飲み物。
ドリップコーヒーではなくエスプレッソを使用するところがカフェオレと異なり、ミルクとフォームの比率がカプチーノと異なる。
スターバックスなどのシアトル系カフェチェーンの主力となるエスプレッソ飲料であり、1970年代からの「セカンドウェーブ」では持ち帰りのカフェラテが世界中で大流行した。
他のエスプレッソ飲料と同じように、ショットを増やすことによってより味わいを力強く濃厚にすることができるが、ミルクの甘い口当たりに騙されてあまり増やしすぎると、カフェインの作用で具合が悪くなる可能性もあるので追加は慎重に行う必要がある。
カップで提供する際に、フォームドミルクの注ぎ方に強弱をつけたり注ぎ口を動かすことによって模様を浮かび上がらせる「ラテアート」を施すショップもあり、近年ではかなり手の込んだ緻密なラテアートで注目されるバリスタもあらわれている。

カプチーノ

エスプレッソに少量のフォームドミルクを混ぜ、その上に大量のミルクフォームを乗せた飲み物。
ミルクとフォームの比率がカフェラテやマキアートと異なる。
ふわふわのミルクフォームは飲むというよりスプーンで食べるようなイメージで、イタリアの朝食に欠かせないドリンクとされている。

カペ・アラミド

フィリピンで生産される、ジャコウネコの排泄物から収穫されるコーヒー豆のブランド。
野生のジャコウネコは雑食性で、コーヒーチェリーも食料とすることがあり、皮や果肉は消化されるが、パーチメントより内側の種の部分は未消化で排泄されるため、これを集めて洗浄・精製しコーヒー豆とする。
ジャコウネコはコーヒーチェリーを食べる際に、熟したおいしいものだけを選んでいると推測されており、また消化器内を通過する際に独特な発酵や雑味成分の分解が起こるため、同じ種類のコーヒーを通常の方式で精製するよりも味や香りが段違いに良くなると言われている。
インドネシアのコピ・ルアクとほぼ同じものだが、全域でほぼ単一の品種(ロブスタ)が栽培されているインドネシアとは違い、周辺にあるいろいろな種類のコーヒーのブレンドになる点が特徴。
またフィリピンでは、法律上ジャコウネコのケージ飼いが禁止されており、野生のジャコウネコの糞を拾い集める昔ながらの製法を守っているため、動物愛護の観点にもかなっており品質もコピ・ルアクより高いとされる。
(実際にはケージ飼いも公然と行われているため、必ずしも主張通りとは言い切れないらしい)
独特の香味を生かすために浅煎り中煎りで飲まれることが多い。

カリタ

「株式会社カリタ」が販売しているコーヒー用品のブランド。
戦後に発足した会社だが、現在ではメリタハリオ、コーノなどと並ぶ国内有数のメーカーである。
ドリッパーは三つ穴の台形がメインだが、他にもシリコン製のドリッパーやウェーブのはいったペーパーフィルター、様々な形状のポットなど、個性的なラインナップを誇る。
各種ミルも販売しており、特にカット式ミルの「ナイスカットミル」は業務用でも使用できる品質なのに家庭用でも手が届く価格のミルとして、有名カフェからの推薦が多いことでも有名。

カレントクロップ

ニュークロップよりはやや時間が経過しているが、収穫から1年は経っていないコーヒー生豆。
水分が適度に抜けてくるため、焙煎はしやすくなってくる。
保管状態がよければ香味成分もほとんど抜けずに残っているため、生豆がニュークロップの状態で入荷してもすぐには焙煎せず、この段階に入るまで置いておくロースターも多い。

カルディ

コーヒーの発見にまつわる伝説に登場する少年。
山羊飼いの少年・カルディが、山羊が赤い実を食べた後飛び跳ねるほど元気になっているのに気付き、修道士に相談したことからコーヒーの効用が知られるようになったとされている。
ただ現在の日本では、コーヒーを中心とした輸入食料品店の名前として認識されていることの方が多い。

缶コーヒー

200ml~500ml程度の小型の缶に詰めて販売されるコーヒー飲料。
日本では1958年に始めて販売されて以来、高度成長期のライフスタイルに合致したためか急激に普及。
今では世界でも類を見ないほど多種多様な缶コーヒーが販売されている。
香料や人工甘味料などいろいろな副原料を使用しているものが多く、未開封であれば一年以上保管しておくことができるものも多いが、味は通常のコーヒーとはまったく異なるものが多い。

喫茶店

コーヒー・紅茶・菓子(あるいは軽食)を客に供する飲食店。
語義的にはカフェと同じものだが、日本においては戦後~昭和後期に流行した個人経営のフルサービス式の店を指すことが多く、現在のカフェとは分けて語られることも多い。
戦前・戦後にかけて、風俗的なサービスや酒類を提供したり、音楽やダンスなど一部の付帯サービスに主体を置いた店舗が多かったため、純粋にコーヒーのみを楽しむ店は「純喫茶」と名乗って区別されていた。
ジャズ喫茶、レコード喫茶、ロカビリー喫茶、ゲーム喫茶、漫画喫茶など、時代に合わせたサービスを売りにしたいろいろな形態の店が存在したが、時代の変化に伴って閉店したり形を変える店も多く、近年ではセルフサービス式のカフェに押されて衰退しつつある。
しかし、かつての日本の喫茶店文化の象徴であった「ハンドドリップによる一杯点て」を特徴とする「サードウェーブ」の影響で、今後再び回帰していくのではないかとも言われている。

キリマンジャロ

タンザニア産のコーヒー豆のブランドの一つ。
狭義にはタンザニアに存在するキリマンジャロ山周辺の地域で栽培・生産されたコーヒー豆を指すが、現在は具体的な産地を指定せず、「タンザニア産のアラビカ種コーヒー豆で、ウォッシュトプロセスで処理されたもの」全体を指す。
そのため、スペシャルティコーヒーとして輸出・販売されているタンザニア産のコーヒーはほぼ全てキリマンジャロであるとも言われている。
日本では1953年に公開された映画「キリマンジャロの雪」によって名称が広く知られるところとなり、有名なブランドとして認識されているが、実は世界的にはそれほど知名度は高くない。

クロロゲン酸

コーヒー豆に含まれる苦味成分のもとの一つ。
コーヒー酸とキナ酸という物質が脱水縮合した化合物で、熱を加えることにより分解する。
生豆には10%近く含まれているが、焙煎時に熱で分解されるか重合することで減っていき、コーヒー内には2%程度しか抽出されない。

グレード

生産国が定めるコーヒー豆の等級。
本来は業者間での価格設定や売買のために分類されるものだが、近年は一般消費者にも情報として提示されることが多い。
国によって基準となる要素や数値が大きく異なり、大別すると「標高」「サイズ」「精製度(不良品数)」の三種類に分けられるが、それらを組み合わせて判断するケースや、いずれにも当てはまらないケースなどもある。
かなり複雑で、慣れないと上位のものか下位のものかも迷うほど分かりづらいため、初心者がコーヒーを深く知ろうとする際の障壁にもなっている。
しかし、一度理解してしまえばラベルを見ただけである程度そのコーヒーの情報が読み取れるようになるため、非常に便利でもある。

ゲイシャ

主にパナマのボケテ地区で栽培されている、エアルーム系品種の一つ。
もともとはサビ病に対して耐病性を示したため各地で実験的に栽培されていたが、非常に手がかかるうえ育成に時間がかかるなど生産性に問題があり、ほとんどの農園では栽培をやめてしまっていた。
しかし、その独特の香味のよさから栽培を継続していたボケテ地区のエスメラルダ農園が、2004年にパナマのカップオブエクセレンスに出品したところ過去最高額で落札され、一気に注目を集めるようになる。
現在では同国内を中心に各地で再度栽培できないか実験しているが、いまのところエスメラルダ農園クラスの評価がついたものはないとされる。
その味わいや香りは、「もはやコーヒーではなくティーである」と評価されるほど。
多種多様で華やかなすばらしい香りは、普段コーヒーを飲みなれていなくてもその違いが分かるほどだという。
他の品種とは比べ物にならないほど高価だが、是非一度は試してみたい豆といえる。
なお、「ゲイシャ」とはこの品種が発見されたエチオピアの地名のことであり、日本の芸者とは関係ない。

計量

重量や容量などをはかること。
自家焙煎時に生豆、焙煎後の重量を比較したり、カッピングの際に豆とお湯の量をできるだけ均等にするなど、コーヒーの味の再現性を高めるためには計量は欠かせない作業といえる。
フレンチプレスエアロプレスなどでは、器具ごとキッチンスケールに乗せ、注いだお湯の量を重量でチェックすることでお湯の量をいつも同じにあわせることができる。

欠損豆

欠点豆の一種。
流通段階で何らかの理由で変形・欠損してしまったコーヒー豆。
豆の一部が大きく欠けてしまっているものが多いが、ヒビのようになっているもの、虫食い豆などもある。
焙煎のむらになりやすい他、隙間にカビが生えてしまうこともあるため、形状を目安に取り除かれる。

欠点豆

コーヒーとして飲むのに適さない状態のコーヒー豆。
未熟豆発酵豆、カビ豆、変形豆、欠損豆、ピーベリーなどが含まれる。
焙煎度合いのばらつきを誘発する程度のものから、一粒混じるだけでコーヒー全体の味を劣化させてしまうものまで影響は様々。
収穫時から流通に乗るまでの間にも省かれているが、完全ではないため焙煎の前後でハンドピッキングによって取り除かねばならない。

コーヒー豆を焙煎する際に発生する気体。
焙煎全行程を通してかなりの量の煙が発生するため、屋外で行う場合でも周囲に迷惑がかからないか注意しなければならない。
屋内で行う場合は換気が絶対に必要である。
また、生豆を火にかけて最初に立ち上る煙は、生豆独特の不快なにおいを含んでいるため、特に注意が必要。
半直火式の密閉された焙煎器を使用する場合、焙煎器内に煙がこもらないように気をつけないと、いぶしたような香りが豆に移ってしまうこともある。
熱源からかなり離して長い時間をかけて焙煎を行うことで煙を軽減することはできるが、時間を掛け過ぎることで味や香りが抜けてしまう危険性の方が大きいため、あまり勧められない。

硬水

溶けているイオン量の多い水。
既に水溶性の成分が多く含まれるため、コーヒーを淹れる際に使用すると味や香りの成分があまり溶け出さず、すっきりとしたコーヒーになる。

コーノ(Kono)

「珈琲サイフォン株式会社」が販売しているコーヒー用品のブランド。
社名にあるサイフォンはもちろん、ペーパードリッパー、ネルドリッパー、ミル、ポットなども製造。
カリタ、メリタ、ハリオなどと並び、国内でも有数のブランドとされる。
特にカット式ミルの「ミルっこ」シリーズは非常に高い評価を得ており、公式通販ショップでも購入が予約制となる程の人気商品となっている。

コーヒー

コーヒーノキの種子であるコーヒー豆を焙煎・粉砕し、お湯に成分を抽出したもの。
「コーヒー豆」「コーヒー粉(粉砕後)」「コーヒー液(抽出液)」、さらには「インスタントコーヒー」などの形態を変えたものや「コーヒー飲料」などもすべてコーヒーと称される可能性があるため、どれのことを指しているのか紛らわしいことも多い(一般的な文脈では、抽出液を指すことが多い)
東アフリカに位置するエチオピアが発祥地とされており、最初に大々的に消費を始めて商業的に扱い始めたのは、眠気覚ましを必要とするイスラム教徒の修道士たちだった。
その発見方法からも分かるように「眠気覚まし」「エナジードリンク」として扱われることも多く、一部の国や宗教ではアルコールなどの刺激物に分類されるとして飲用が制限されることもあるとのこと。
眠気の抑制にはカフェインが関わっていることが良く知られているが、実際にはカフェインの含有量は他の飲料に比べて著しく多いわけではなく、コーヒー自身の成分の中でもさほど多くない。
現在ではエスプレッソとその派生飲料、インスタントコーヒーや缶コーヒーなどの「コーヒー飲料」も含めて、世界中で様々な種類のコーヒーが飲まれている。

コーヒー飲料

缶コーヒーやインスタントコーヒーなど、コーヒーの抽出液や成分を一部に含む飲み物。
本来のコーヒーとは異なる味わいのものも少なくなく、特に日本の缶コーヒーは独自に進化しすぎたため「(コーヒーとは違う)缶コーヒーという種類の飲み物」と言われることも。
自分自身で淹れる時間がなかったり、器具や豆を買いそろえることに抵抗がある人々でも手軽にコーヒーに親しむことができる一方、コーヒー本来の味わいや香りとはかけ離れたものを「これがコーヒーである」と誤認させてしまう可能性もある。
ただし、原材料には主に品質のランクが低い、いわゆる「コマーシャルコーヒー」と呼ばれる豆が使用されているため、仮にコーヒー飲料が全てなくなってしまうと、コーヒー豆の生産業に致命的なダメージとなってしまう。
大量生産、大量消費の時代だけではなく、現代のような品質に重きがおかれる時代にもなくてはならない存在といえるだろう。

コーヒー原料

インスタントコーヒーや缶コーヒーの元となる、コーヒー豆を加工したもの。
主にカネフォラ種(ロブスタ種)か、アラビカ種のうちの低品質なものから作られる。
インスタントや缶コーヒーなどのコーヒー飲料文化が異常に発達している日本では、なくてはならない原料といえる。

コーヒー粉

焙煎したコーヒー豆を適正な粒度まで粉砕したもの。
通常、「ミル」と呼ばれる専用の器具で、粒度を調整しながら挽いて粉にする。
どの粒度にすべきかは品種や焙煎度合、抽出器具、そして飲む人の好みによって変わってくるが、基本的には粗いとお湯の浸透や成分の抽出に時間がかかり、細かいほど全ての成分が一気に抽出されてくる。
しかしドリッパーを使用する場合は粗い方がお湯の通りが速いため、コーヒーの濃度や酸味、苦味の抽出具合を好みに合わせるためには技術や適正な道具が必要となる。
焙煎したコーヒー豆は時間の経過とともに劣化するが、ミルで挽いてコーヒー粉にしてしまうとそのスピードが急激に上がってしまうため、できるだけ豆の状態で購入して抽出する直前に挽くのが望ましいとされる。

コーヒーチェリー

コーヒーノキになる果実。
熟すと丸い赤褐色になり、果肉はほんのり甘いが果物として流通することはない。
実の外側から「外皮」「果肉」「ミシュレージ(粘膜質)」「パーチメント(内皮)」「シルバースキン」「種子(コーヒー豆)」という構造になっており、生産処理でコーヒー豆以外はすべて取り除かれる。

コーヒーノキ

アカネ科コーヒーノキ属に属する植物の総称。
人工的に繁殖され栽培されているアラビカ種、ロブスタ種(カネフォラ種)の他、リベリカ種、エクセルサ種など多様な品種が確認されている。
また、野生種や混交種も多く、現在においても多数の未発見品種が存在するといわれる。
基本的に熱帯か亜熱帯の気候の中で育ち、霜が降りるほど寒くなると枯れてしまうが、昼夜の寒暖差が大きいほど味や香りが良くなるとされており、赤道付近の「コーヒーベルト」と呼ばれる範囲に含まれる国や地域の高標高地域で栽培されることが多い。
風や直射日光に弱いため、シェードツリーと呼ばれる別の種類の木とともに育てられたり、森の中に植えられることもある。
雨が降った後に白い花をつけ、散った後にコーヒーチェリーと呼ばれる実をつける。

コーヒー豆

コーヒーノキの種子。
コーヒーチェリーと呼ばれる赤い実を、収穫後に生産処理することで得られる。
このときの処理方式には「ドライ(ナチュラル)」「ウォッシュト」「パルプトナチュラル」などいくつか種類があり、どの方式をとったかによっても味わいが変わる。
炭水化物、たんぱく質、脂質などを含み、非常に多様で品種ごとに微妙に異なる香味成分を持つ。
現代では一般的に生産処理を経た後の「生豆」の状態で流通し、ロースターによって焙煎されて小売されるが、最近は生豆を購入して自分自身で好みの状態に焙煎する「自家焙煎」もブームの兆しを見せている。
焙煎後は生鮮食品として捉えられるほど品質の低下が早く、特に挽いた後は数時間以内に消費することが好ましいとされる。

コーヒーメーカー

コーヒーを淹れる器具の一種で、主にドリップ方式の一連の手順のうち一部、または全部を自動で行ってくれる機械のこと。
メーカーや機種によって性能は様々で、水とコーヒー豆をセットするだけで湯沸しや豆を挽くところまでやってくるもの、豆は挽いてセットするもの、全てやってくれる上にミルクのフォーム機能などもついているものなどがある。
家庭用は基本的に小型で安価になってきており、数千円程度で一般的な機能のものが買える。
ただし、手動で淹れるのに比べるとどうしても味が落ちてしまう上、手入れも面倒なものが多く、購入はしたものの使用しなくなるケースも少なくない。
非常に忙しい朝にそれでもインスタントではないコーヒーが飲みたいビジネスマンなど、他の方式の淹れ方が選べない人に適した機械と言える。

コク

味の複雑さや変化、余韻をあらわす表現。
一般的には、食べ物や飲み物を飲み込んだあと、味わいが変化しながら残る状態を指す。
コーヒーはもともと複雑な香味を持っているが、そのなかでも特に余韻のすばらしいものについて、「コクがある」と評価される。
対義語は「キレ」。

コピ・ルアク

インドネシアで生産される、ジャコウネコの排泄物から収穫されるコーヒー豆のブランド。
野生のジャコウネコは雑食性で、コーヒーチェリーも食料とすることがある。
皮や果肉は消化されるが、パーチメントより内側の種の部分は未消化で排泄されるため、これを集めて洗浄・精製しコーヒー豆とする。
ジャコウネコはコーヒーチェリーを食べる際に、よく熟したおいしいものだけを選んで食べていると推測されており、また消化器内を通過する際に独特な発酵や雑味成分の分解が起こるとされ、同じ種類のコーヒーを通常の方式で精製するよりも味や香りが段違いに良くなると言われている。
野生のジャコウネコの糞を拾い集めて一定量のコーヒーとするのは手間も時間もかかる作業であるため、希少性や香味の豊かさも合わせて非常に高額で取引され、かつては世界最高級コーヒーの一つとされていた。
しかしその価格に目をつけたバイヤー達によって、ジャコウネコを狭いケージで飼い、人工的にコーヒーチェリーを餌として与える手法が広まってしまい、現在では土産物屋でも普通に買えるほど価値が下落してしまっている。
(人工的な手法ではジャコウネコがコーヒーの良し悪しを選別しておらず、狭いケージ我意でストレスもかかっていることから、香味も相応に落ちるとされる) また、動物愛護協会から生産方法に問題があると指摘されるなど、さまざまな方面で物議を醸しているブランドといえるだろう。

コナ

ハワイで栽培されている品種の一つ。
ハワイ島の西部、フワラライ山の中腹で生産されたコーヒーのうち、一定の基準異常の品質を認められたもののみがコナコーヒーを名乗ることができる。
先進国で栽培されていることからかなり高価なコーヒーとして知られるが、どちらかというと少量をかしこまって飲むより薄めに入れてマグカップなどで飲むような、フランクな楽しみ方に向いているとされる。
ブレンドの場合は10%以上コナが含まれていれば「コナブレンド」を名乗ることができるため、特にハワイのお土産コーナーなどで購入する場合は注意が必要。

コマーシャルコーヒー

品種か品質の関係で、一般的なものよりも価値の低いコーヒー豆。
色味や形状などに問題があってはじかれたものと、最初からコマーシャルコーヒーとして生産されるものがある。
そのまま一般向けに販売されることはなく、インスタントコーヒーなど用のコーヒー原料として使用される。

コロンビア

南アメリカに位置する共和国。
世界第四位のコーヒー生産量を誇り、国民の1/4以上がコーヒーに関する仕事で生計を立てている。
一般的な生産国とは違いしっかりとした管理の行き届いた栽培が行われているのが特徴。
日本でも良く知られているエメラルドマウンテンなど、高品質で安定したコーヒーの産地といえる。

コンデンスミルク

牛乳に糖分を加え、煮詰めて濃縮したもの。
もともとは濃度の高い糖分によって牛乳の保存性を高める目的で作られたもので、高温多湿な気候の地域や流通が不便な場所で「濃縮牛乳」として使用されていた。
現在でも、ベトナムなどの地域ではコーヒーに欠かせないアイテムとなっており、日本でも「マックスコーヒー」のような甘い缶入りコーヒーなどの形で一部地域で愛飲されている。

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