ハンドピックの準備|ハンドピック1

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1、ハンドピックの準備

ハンドピックは、生豆の状態と焙煎後の二回に分けて行うのがもっとも効果的とされています。
本来は色や形状の差が分かりやすいため、焙煎後にじっくりと行った方が良いとする説もあります。
実際、職業的にハンドピックをしているプロのロースターの中には焙煎後だけ行うという方も少なくありません。
でもプロとアマチュアとでは、経験も扱うコーヒー豆の量も大きな差があります。
生豆の状態でもある程度欠点豆を取り除いておくことで、せっかく焙煎した仕上がりの豆の量が大きく減ってしまうことを避けられますし、ダブルチェックになるのでより精密に欠点豆を取り除くことができます。

そしてなにより、生豆の状態から良く触れて観察することによって、色や匂い、重さ、手触りなど、「生の状態のコーヒー豆」の情報を多く取り入れることができるのです。
これらの感覚的な情報は、今後生豆を店頭などで購入する際の大切な指針になるといえるでしょう。

生豆にせよ焙煎後の豆にせよ、コーヒー豆は濃い色味を持っています。
そのため、例えばダーク系の木の板の上や薄暗いライトのもとでは豆の形状や色がよく分からず、欠点豆を見逃してしまう可能性があります。
ハンドピックの際には、できるだけ真っ白なお皿を用意し、明るい照明の下で行うようにしましょう。
真っ白な皿がなければ、皿の上に白い紙を敷いて行ってもかまいません。

豆を広げて確認するための大きめの皿のほか、選り分けた豆を入れるための容器も必要です。
これは、カップでもお茶碗でもなんでもいいのですが、はじめのうちはハンドピック中に何度も確認しつつ基準を確かめたりするので、できれば口が広くお皿と同じように白いものの方が見やすくてよいでしょう。
選り分けるための容器は「問題ないもの」用と「欠点豆」用の二つでもできますが、迷ったときのために「判断つかないもの」分もあると手が止まらずスムーズに作業を進めることができるのでおすすめです。
欠点豆は基本的には捨ててしまっていいのですが、あとで確認したり試しに飲んでみるのであれば、口の閉まる袋があると便利かもしれません。
あとは、どれくらいの量をハンドピックで取り除いたのか確認するためのキッチンスケールと、記録用のノートを用意したら準備は完了です。

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