世界各国のコーヒーの飲み方 南北アメリカ大陸編

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ペルー

ペルーカフェやレストランでコーヒーを注文すると、空のカップとお湯、そしてこげ茶色の液体が入った小瓶などが運ばれてきます。
この液体、実はコーヒーの濃縮液なのです。
カップにこれを適量注ぎ、自分の好みになるようにお湯で希釈して飲みます。
カフェオレの場合は、お湯のかわりにホットミルクが運ばれてきます。
一部のお店では、日本でも見かけるようなコーヒー原料を加工したシロップ、いわゆるコーヒーポーションを使用しているようですが、基本的には1分~1分半でドリッパーをはずした濃いドリップコーヒーとされています。
この状態であれば、一般的なコーヒーよりも酸化などによる味の劣化が起こりづらく、一度まとめて淹れておけば長時間取り置いておくことができます。
また、飲む際には何倍にも希釈することになるので、熱いお湯やミルクを注げばいつでも熱々のコーヒーを飲むことができるため、保温する手間もコストもかかりません。
飲む直前に淹れたような複雑で繊細な香味を期待することはできませんが、インスタントコーヒーや何時間も保温されていたコーヒーに比べれば格段においしいコーヒーを飲むことができるのです。
意外と簡単なので、一杯ずつ入れている時間がないほど忙しいけど少しでもおいしいコーヒーを飲みたい、という方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

アメリカ合衆国

開拓時代のアメリカでは、丈夫で持ち運びやすく、焚き火などの不安定な熱源でも問題なく使用できるパーコレータが普及していました。
その頃の名残からか、最近まで大型のマグカップで比較的うすく淹れたコーヒーをたっぷりと楽しむ、という飲み方が主流だったようです。
ドリッパーも使用されていますが、日本のようにしっかりと蒸らして湯量を調整しながら一杯分ずつ落とす、というよりは、大きなフィルターにたくさん粉を入れ、一度にお湯を注いで抽出する方式で使用されており、まるで番茶のように気軽に大量に飲まれているのです。
ただ、セカンドウェーブ、そしてサードウェーブの影響もあり、ここ数十年ではヨーロッパや日本式の淹れ方も広まってきているようです。

ブラジル

第二位に倍以上の差をつけてコーヒー生産量第一位の座に君臨するブラジルは、国内でも大量のコーヒーが飲まれる一大消費国でもあります。
実際、ブラジルの年間コーヒー消費量は、アメリカに次いで世界第二位。
一人当たり消費量でも、一日7杯以上なんてデータもあるヨーロッパ諸国を追随し、第10位にランクインしています(2013年度)。
そんなブラジルでのコーヒーの飲み方は、ドリップではなくエスプレッソが主流。
そこへ、現代の日本人からするとちょっと信じられないくらい大量の砂糖を溶かし込んで、激甘コーヒーシロップのようにして飲むのが一般的です。
これは砂糖の生産が盛んであることも関係あるかもしれません(ブラジルのさとうきびは、コーヒーと同じく生産量世界第一位)が、どちらかというとブラジル国内で飲まれるコーヒーの品質があまり高くないことが理由となっているようです。
もともと世界シェア8割とも言われた時代もあるほどコーヒー産業に力を入れてきたブラジルでは、良質なコーヒー豆は貴重な外貨獲得商品としてほとんどが輸出され、国内に出回るのは低品質なアラビカ種か、低地で省力でも栽培できるロブスタ種ばかりでした。
当然、エスプレッソにしてもそのままではあまりおいしくないため、そこへ大量の砂糖を入れて少しでもおいしく飲めるように工夫していたのです。
現在では徹底した機械化や世界的なコーヒーの品質の向上などもあって、ブラジル国内でも良質なコーヒーが出回るようになってきているとのこと。
スターバックスなど海外のチェーン店も増えてきているそうなので、今後は飲み方や消費量にも変化が起こっていくかもしれませんね。

メキシコ

コーヒー生産量はブラジル、コロンビアに続いて世界第三位のメキシコですが、消費量自体はあまり多くありません。
近年では都市部に外資系のカフェチェーンなどもできてきているようですが、それでも日本の1/3程度に留まります。
伝統的な飲み方では、専用の陶器のポットでコーヒー粉と一緒にシナモンと黒砂糖を煮出す、「カフェ・デ・オジャ」が有名で、水から煮出す、シナモンだけ先に入れてコーヒーは沸騰してから、コーヒーを加えたら少しかき混ぜてすぐ濾過するなど、地方ごと、もしくは各家ごとに独自のレシピがあるようです。
また都市部のカフェやレストランでは、メキシコ版のカフェオレである「カフェ・コン・レチェ」を注文すると、グラスやカップにコーヒーだけが運ばれてきて、フロアのミルク係が大きなやかんからミルクを注いでくれるところも。
ちょっとした演出でもありますが、ミルクと砂糖が良く溶けるようにするのと、空気を含ませて飲みやすくする意味があるそうです。

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