喫茶店のメニュー(コーヒー)|喫茶店という文化

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喫茶店のメニュー(コーヒー)

アメリカン

ドリップコーヒーをお湯で割ったもの、もしくは薄く淹れたコーヒーです。
エスプレッソをお湯で割った「アメリカーノ」が誤って伝わった説、西部劇などでカウボーイが(恐らくパーコレーターで淹れたため)薄いコーヒーを飲んでいるのを見てなんとか再現しようとした説など、どういう経緯でスタートしたか諸説ありますが真相は不明です。
コーヒーを飲みなれない人にとっては、通常のドリップコーヒーよりも苦味酸味が和らぎ飲みやすい上に、良心的なお店だとお湯で増えた分量をそのまま出すため同じ値段で量が多いので、当時の学生や若者に人気のメニューだったとのこと。
実際にやってみると、当然ながら薄くて物足りなくもあるのですが、ストレートでも番茶のようにごくごく飲むことができるため、料理に合わせて食事中に飲むのには適していると言えそうです。

ウィンナーコーヒー

ドリップコーヒーにホイップクリームを乗せたドリンク。
オーストリアでは、カプチーノのホイップドミルクの代わりにホイップクリームを乗せる飲み方があり、これが誤って伝わったのではないかと言われています。
(ただし、近年では「アインシュペンナー」という名称でドリップコーヒーバージョンも飲まれているようです)
砂糖を加えて甘くしたクリームを使用しているお店が多く、まろやかな口当たりはデザートのよう。
ストレートではちょっと苦すぎる、という人や、子供にも人気のメニューでした。
一時期は見なくなりましたが、最近ではスターバックスなどがクリームを多用したドリンクで人気を博していることもあり、再びカフェなどのメニューに見ることが多くなってきているようです。

モカ

イエメンエチオピア産のコーヒー豆のうち、品種を特定しないものの総称です。
かつて貿易で栄えたイエメンのモカ港から出荷されていたことから、その名で呼ばれるようになりました。
また、イエメンのバニ・マタリ地区やエチオピアのシダモ地区で栽培されたものは、それぞれ「モカ・マタリ」「モカ・シダモ」などと区別されます。
1961年に発表され大ヒットとなった「コーヒールンバ」の歌詞の中にモカ・マタリが登場するため、当時の喫茶店でも有名なコーヒーブランドの仲間入りを果たしました。
「土のような」などと評されることもある独特な香りや、当時のコーヒー豆の中で高級な部類に入ったことなども、ブラジルコロンビアといった「ありきたりな」コーヒーでは物足りなくなった「コーヒー通」の心を捉えた一因かもしれません。

ブルーマウンテン

ジャマイカのブルーマウンテン山域という限定された地区で栽培されるブランドです。
農園のほとんどがかなりの急斜面であり、栽培にも流通にもかなりの手間と労力が必要になるため、高級なコーヒー豆として知られています。
その高級さゆえに当時のヨーロッパなどの「日常的にコーヒーを飲む文化圏」では受け入れられませんでしたが、逆にコーヒーはわざわざ喫茶店などに出向いて飲む非日常的飲み物、という認識が強かった日本の文化にはマッチし、結果として現在では全生産量の8割以上が日本に輸入されています。
マイルドですっきりとした味わいに、コーヒーらしい深いコクと香りが合わさった風味は、「おいしく飲める本格的コーヒー」として受け入れられ、その高価さもあってかコーヒー好きの間では憧れのコーヒーのひとつでした。
「ブルマン」という略称まであったことからも、その愛され具合がよく分かりますね。

キリマンジャロ

タンザニアで生産されるコーヒーのうち、ウォッシュトプロセスで処理されたアラビカ豆のこと。
ブルーマウンテンと違い、タンザニア産であれば生産地は問いませんが、処理方法ナチュラル(ドライ)プロセスだとキリマンジャロを名乗ることはできません。
1953年公開の映画「キリマンジャロの雪」によって名称の知名度が上がり、有名なコーヒーブランドとなりました。
苦味や酸味の強いストロングな味わいは、当時の人々からすると「上級者向け」だったでしょうし、だからこそ「キリマンジャロをおいしく飲めたら一人前のコーヒー好き」という意識もあったのではないでしょうか。

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