フレンチプレス

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フレンチプレスは、容器内に挽いたコーヒー豆とお湯を同時に投入し一体化したフィルターで一気に濾過するという、コーヒーを淹れるための工程をできる限り合理化した器具です。
お湯を注いで一定時間待つだけなので、砂時計やタイマーさえあれば特に集中していなくてもおいしいコーヒーを淹れることができます。
日本では、コーヒーよりも紅茶を淹れる道具として使用されていましたが、近年ではコーヒー用の器具としての知名度も上がってきているようです。

構造

大きく分けて、円筒形の胴体部分とフィルターの付いたふた部分に分かれます。

ふたのフィルターは上部に胴体部分と同程度の長さの棒が付いており、使用開始時点ではふたの上に棒が突き出た形になっています。

濾過する際にはふたをしたまま棒を押し下げると、胴体内をフィルターが下がっていき、抽出の終わった粉が胴体下部に集められます。

胴体には注ぎ口が付いており、そこからカップへ注ぎます。

胴体は部分的に透明なガラスでできているものが多く、そこから濾過の工程を眺めることができますが、紅茶と違って色が濃いコーヒーではあまり劇的な変化には見えません。

また、構造上淹れるときは手軽なのですが、使用後に粉を捨て洗って乾かすのがドリッパーなどと比べると若干手間なようです。

フレンチプレスを使用したコーヒーの淹れ方

フレンチプレス(フタを乗せたもの(上)・フタを分離した状態(下))
  1. 胴体内に挽いたコーヒー豆と適温に調整したお湯を投入する。
  1. フィルターを一番上まで押し上げた状態のふたをセットし、時間を計る。
  1. 抽出が終わったら、そのままふた上部の棒を押し下げ、胴体内のコーヒーを濾過する。
  1. 濾過が終わったらそのままコーヒーカップへ注ぐ。急いで注いだり最後までいれようとすると、底にたまった粉からコーヒー液内へ微粉が混入するので注意する。

特徴

とにかく簡略化されており、お湯の注ぎ方など不確定要素になりやすい工程がないので、豆の状態や挽き方、お湯の温度などを同じにすることでいつでも同じ味のコーヒーを淹れることができます。

忙しい朝や初心者のうちに、手軽においしいコーヒーを飲みたいのならおすすめの道具といえるでしょう。
サイフォンと違ってお湯の温度や濾過のタイミングを選ぶことができるので、同じ豆でも条件を変えていろいろと試してみることができるのもポイントです。
条件をあわせて、豆ごとの味わいの飲み比べてみるのにも向いています。
紙や布のフィルターを通さないので、コーヒーの持つ油分がそのまま抽出後の液内に残ります。
油膜が張った見た目は、初めて見るとちょっとびっくりするかもしれませんが、その油もコーヒーの持つおいしさのひとつですので、そのまま味わってみてください。

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