インドネシアの基本データ |
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国名 | インドネシア共和国 | |
首都 | ジャカルタ | |
人口 | 約2億4700万人 | |
国土面積 | 191.9万k㎡ | |
地域 | koko | |
栽培されている主な種 | ロブスタ種、アラビカ種(島によって違う) | |
主な処理方法 | ウォッシュト、ギリン・バサ | |
生産量 | 69.9万t | |
主な生産地 | スマトラ島、ジャワ島、バリ島 | |
代表的な商品名 | マンデリン、トラジャ |
インドネシア共和国は、東南アジアに位置する共和制国家です。
13000を超える島々によって構成される国で、世界第四位の人口を抱えています。
アフリカ大陸以外で初めて大規模なコーヒーの栽培が行われた土地でもあり、長い歴史をもつコーヒーー農園が世界第三位の生産量を支えています。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、サビ病(植物の葉に寄生してサビを吹いたような症状を呈する、糸状菌による病気。越冬するため数年かけて木を枯らしてしまうことも多い)が蔓延し、当時主流だったアラビカ種のコーヒーノキに壊滅的な被害が出たため、病気に強いロブスタ種に植え替えを行いました。
そのため、現在でも全体の9割近くがロブスタ種となっており、これらは国内で消費されるか、インスタントコーヒーや缶コーヒーなどの原料として輸出され、コーヒー豆として専門店の棚に並ぶことはほとんどありません。
しかし、それにもかかわらずコーヒー好きの人々の間でのインドネシアの知名度は非常に高く、その品質の高さを表しているといえるでしょう。
スマトラ島を含むいくつかの産地では、生産処理に使用する大量の水が確保できないため、半乾燥状態のまま脱殻する「Giling Basah(ギリン・バサ)」と呼ばれる独特な処理を行います。
そのため、生豆として流通する時点でまだ鮮やかな緑色をしていることが多く、購入した小売業者が乾燥させてから焙煎したり販売しなければならないとのこと。
ただ、近年では流通中に痛んだり見た目が悪くなることを避けるため、ウォッシュトプロセスを採用するケースも増えてきているそうです。
インドネシアのコーヒー豆は昔から品質が非常に高く、それにあわせて日本での知名度も高めです。
スウェシ島のタナ・トラジャやスマトラ島のマンデリンなどは、最近コーヒーに興味を持ち始めたという人でも聞いたことがあるのではないでしょうか。
また、ジャコウネコの糞から集めたコーヒー「コピ・ルアク」も、上質で希少なコーヒー豆として世界中で高値で取引されているそうです。
グレードは基準量中の欠点豆の数で決まり、欠点豆の少ないほうからG1~G5と五段階で分類されます。
インドネシアのコーヒー豆は全体に特徴的な酸味があるそうですが、味わいや香りは深煎りでその進化を発揮するため、フルシティ以上のローストを推奨しているロースターが多いとのこと。
印象的でどっしりとした苦味は、まさに「専門店で飲むコーヒー」のイメージ通り。
また、ミルクを加えるタイプの飲み物にも相性がいいため、濃い味や苦味の強いコーヒーが苦手な方にもおすすめできる豆と言えそうです。