マダガスカルの基本データ |
|
|
---|---|---|
国名 | マダガスカル共和国 | |
首都 | アンタナナリボ | |
人口 | 約2190万人 | |
国土面積 | 約58.7万k㎡ | |
地域 | アフリカ | |
栽培されている主な種 | ロブスタ種 | |
主な処理方法 | ― | |
生産量 | 約6.4万t | |
主な生産地 | ― | |
代表的な商品名 | マダガスカル |
マダガスカルはアフリカ大陸東側のインド洋に浮かぶマダガスカル島に位置する共和制国家です。
白亜紀までに他の大陸と分離しそのまま現代まで隔絶された環境が続いていることから、ガラパゴス諸島などと同じように動植物全般に独自の生態系が見られます。
アラビカ種の原型品種のひとつ「ブルボン」起源の地とされており、そのほかの生態系と同じく、現在でもたくさんの野生種が分布していると考えられています。
もともとはアラビカ種のコーヒーノキが持ち込まれてコーヒー栽培が始まりましたが、サビ病の大流行で壊滅的な被害を受けたことから他の地域と同じようにロブスタ種への植え替えが進み、現在では9割近くがロブスタ種となっています。
そのため、一般向けに販売されているコーヒー豆の中にマダガスカルの名前を見ることはほとんどありません。
全国民の約8割が農業従事者ですが、今世紀に入ってからの政治的な混乱などの影響で近年は生産性が大きく落ちており、現在その建て直しの最中であることもコーヒー生産に影を落としているようです。
マダガスカルを原産とするブルボンは、シルクに例えられることもある滑らかで上品な甘みと濃厚な味わいが特徴の品種ですが、一本の木からとれる量が少ないうえに毎年収穫ができないなど生産性が悪く、木自体も弱く栽培に手がかかるため、市場に出回る量が非常に少なくなっています。
さらに前述の通り、マダガスカルでは栽培されているコーヒーノキのほとんどがロブスタ種になってしまっているため、マダガスカル産のブルボンを手に入れるのは大変難しいようです。
それでも近年では、一部の熱心なバイヤーたちが現地を訪れ生産者と直接交渉することで、わずかな量だけとはいえマダガスカルブルボン単一の商品も販売できるようになってきているようです。
なかには生産者や流通業者、販売者がブルボンだと言い張っているだけの別の品種、なんてものもあるようですので注意が必要ではありますが、信頼できるショップで幸運にも見かけることができたなら、(恐らく相応に高価ではありますが)機会を逃さずトライしてみる価値はあると言えるかもしれません。