煎り止めで仕上げる|焙煎の流れ(失敗しない方法・対策)Point5:焙煎3

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Point5:焙煎3・煎り止めで仕上げる

焙煎器からあげた時点ではだいたい思ったとおりの仕上がりになっているのに、さまして飲んでみるとずいぶん焙煎が進みすぎている、なんてことはないでしょうか。
高温でローストされたは、火からおろしてもかなり熱いままで、放っておくと余熱でどんどん焙煎が進んでしまいます。

そのため、火からおろした後に急冷して余熱を飛ばし、それ以上焙煎が進まないように煎り止めをかける必要があります。
焙煎そのものと同じくらい重要な工程ですが、火の上で焙煎器を振るのに比べてあまり意識されていないケースが多いようです。

焙煎後、豆はざるなどにあげてうちわなどで風を送って冷やす、というのが一般的です。
自家焙煎をしているショップなどでは自動で冷ましてくれる機械を使用していたり、バットにあけてかき混ぜながら扇風機で冷やしすところもあるようです。

いずれにせよ大切なのは、できるだけ手早く冷やすこと、余計な水分を与えないこと、そして毎回だいたい同じ時間で冷やすことです。
手早く冷やすのは、もたついているとその分焙煎が進んでしまうからです。
慣れてくると余熱で進む分も計算に入れて焙煎時間を決められるようになってきますが、自然な放熱に任せると内外のむらの元にもなりますし、なにより不安定です。
一気に冷やすことでそういった不確定要素を取り除き、安定した仕上がりを得やすくなるのです。
しかし、短時間で冷やしたいからといって氷などを使用するのはお勧めできません。
熱い蒸気が冷えた金属や氷に当たることで水滴となり、それが豆に触れると劣化の原因にもなります。
竹などでできたざるがよく用いられているのも、風通しが良く水滴がつく心配がないからです。
また、使用する道具や冷やす方法などはできるだけ統一するようにして、毎回同じくらいの時間で冷却が完了するようにしましょう。
先ほど書いたように冷却中も若干とはいえ焙煎が進んでいますので、その都度違った方法、異なる時間で冷やしているとそれだけ仕上がりのぶれが生まれてしまいます。
できるだけ不確定要素を排除したほうが、安定して好みの焙煎度合いに仕上がりやすくなるといえます。

まとめ5

  • 煎り止めは焙煎そのものと同じくらい重要な工程。必要以上に熱が入らないようにしっかり決めよう。重要なのは、急冷すること、水分を避けること、同じ時間で冷やすこと。
  • 時間がかかるとそれだけぶれる。一気に冷やすことで安定した仕上がりに。金属や氷は水滴を呼びやすい。焙煎した豆に水分がつかないよう、竹製のざるなどを用意するとベター。
  • 方法や道具は毎回揃えて、できるだけ同じ時間で冷やそう。時間が変わると仕上がりも変わってしまう!
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