目的別
コーヒー豆の違いを体験する
コーヒーについて勉強を始めたばかりの人にとって、生産国や品種、焙煎度合による味や香りの違いはもっとも興味のあるポイントです。
でも、一杯ごとに違うタイミングで飲み比べてみてもよく分からないことがほとんどですし、一人で一度に複数の種類の豆を購入して試すというのも、初心者にはハードルが高すぎます。
そこで、そんな方のために開催されているのが、カッピングなどでコーヒー豆ごとの味の違いを体験してみるイベントです。
たいていは地域の個人経営のカフェや一般の方が中心となって、ごく小規模な会として開催されているようです。
費用もコーヒー1~2杯分程度ですむ場合がほとんどで、気軽に参加できるのに大きな感動を得ることができるため、コーヒーを本格的に楽しむための入門編としておすすめのイベントといえます。
探し方は、インターネットで「地域名 カッピング」「地域名 コーヒー テイスティング イベント」などのワードで検索したり、いきつけのカフェのマスターに心当たりがないか聞いてみると良いでしょう。
コーヒーの淹れ方を指南してもらう
本やネットで調べたとおりに淹れているのに、なぜかおいしくならない。
または、おいしくなるときとまずいときがあり、自分でコントロールできない。
これらは自分でドリッパーを使用してコーヒーを淹れ始めた頃、陥りがちな悩みなのではないでしょうか。
めげずに何度も試してみるうちに、ちょっとした気付きから解決してしまうことが多いのですが、そこに至るまでに嫌になってしまうなんてケースも少なくありません。
そんな時は無理をせず、プロの指導を受けられるイベントに参加してみましょう。
基本的には、まず目の前でポイントを解説しながら実演して見せてもらい、次にプロの目でチェックしてもらいながら淹れてみる、という流れが一般的なようです。
自分では気にも留めていなかった動きや良かれと思っていたことが味を落とす原因だったりすることも多く、指導前と指導後では同じ豆を使用して淹れたとは思えないほど改善するケースもあるようです。
個人経営のカフェが主催して定期的に開催されていたり、地域のカルチャースクール的なイベントとして行われていたりしますので、チェックしてみましょう。
抽出器による味わいの違いを体験する
同じ豆を使用しても、使用する抽出器具が変わるとまったく別の飲み物のように味が変わるのがコーヒーの面白いところ。
でも、個人では味の違いを試すだけのために何種類もの器具を買いそろえる、というのは現実的ではありません。
器具の違いを体験できるイベントでチェックしてみて、一番気に入ったものを購入するくらいで十分でしょう。
カフェショップの棚やネットの写真でしか見たことがなかった器具を、実際に使用してコーヒーを淹れてみるのは思いのほか楽しいもの。
いろいろ試した結果、思いもよらなかった器具が自分の好みにぴったりの味わいを引き出してくれた、何てこともありえます。
あまり開催頻度は高くないようですが、定期開催されている他のコーヒーイベントのアンケートなどで要望を出してみると、次のイベントに反映してくれるかもしれません。
フードペアリング
コーヒーに合わせるフードといえばクッキーやチョコレートくらいしか浮かばないかもしれませんが、実は相性のいい食べ物はいろいろあります。
しかも、コーヒーの特徴によっても合う、合わないがあり、初めのうちは試してみないとなかなかぴんと来ないかもしれません。
スターバックスなどでは、食べ合わせ(フードペアリング)による味の感じ方や相性の違いを体験できるイベントを、手ごろな価格で開催しています。
コーヒー豆の特徴を良く把握しているバリスタだからこそ知っている、意外な組み合わせを知ることができるかも。
HPからメールで問い合わせられる他、店頭で直接聞いてみるという方法もあります。
ただし、あまりひどく混んでいる時間帯に長時間質問するのは、他のお客さんの迷惑になりかねないのでやめましょう。
焙煎体験
今では一昔前よりずっとハードルの下がった自家焙煎ですが、いざ始めようと思うとなかなか踏ん切りがつかなかったりするもの。
どの焙煎器を選んでいいかわからなかったり、失敗したらどうしようと考え始めると、行動に移るのが億劫になってしまいます。
そんな時は、一度イベントで焙煎を体験して、手順やコツ、そして楽しさをチェックしてみてはいかがでしょうか。
イベントによっては家庭用の焙煎器だけでなく、業務用の大きなロータリー式焙煎器を操作させてもらえるケースもあるとのこと。
プラスチックのような手触りだったあまり良い香りもしない生豆が、自分の手で香ばしいコーヒー豆として焼きあがる感動は、一度味わったら病みつきになります。
使用感を試してみることで、道具選びの失敗も少なくなるはずです。
技術コンテスト
コーヒーは、腕を磨くことでよりよい味や香りを追求していけるもの。
そして、身につけた技術がどれくらいのものなのかを試すための様々なコンテストも、全国で開催されています。
中にはプロのみが参加・観戦できるものもありますが、一般向けのオープンなイベントも多いようです。
おすすめはラテアートのコンテスト。
伝統的な模様はもちろん、より現代的な模様やキャラクターを模した絵などを作り出す人もおり、カップに注がれるミルクの先から魔法のように繊細な模様が浮かび上がってくるさまは、どれだけ眺めていても飽きない不思議な魅力にあふれています。
小規模なものは、SNSなどでも参加を呼びかけていたりしますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
BtoBの商談会、新製品試用
年に数回、幕張メッセやビッグサイトのような大きなイベントホールなどで、コーヒー関連用品の展示会が催されています。
本来はメーカーや問屋、カフェ経営者による商談の場なのですが、数日ある会期のうち一日か二日は一般の人にも開放されているケースがあるようです。
イベントによっては招待券がなければ入場料が必要になりますが、最新設備や普段あまり出回らない豆の紹介など、かなり専門性の高い展示を見て回ることができます。
なかには試飲や試食を用意しているブースもあり、コーヒーに興味がある人ならかなり楽しく見て回ることができるでしょう。