2、生産からの品質管理
コーヒー生産国のなかには、厳密な品種、品質管理がなされている国もあれば、個々の農園の方法に任せた緩い体制を取っているところもあります。
後者の国のコーヒーだと、例えば「この品種(と思われる)」「この系統のうちのどれか」「混交が進んでいてどれとも言えない(未分類の新種)」というケースも多く、品質についてもある意味運任せになってしまいます。
スペシャルティコーヒーでは、こうしたあいまいさを含まない、しっかりとした管理体制のなかでの栽培を求められるケースが多いようです。
品種管理はもちろん、栽培の経緯や収穫、処理の記録、収穫量と販売量の管理など、生産者の手元を離れるまで不確定な要素が入り込んでいないことを証明する必要があります。
もちろん、その工程のなかで一定の品質に満たない豆は順次取り除かれていなければならず、そのチェックの体制やレベルも問われます。
日本の農家などであればある程度当たり前と思えることかもしれませんが、コーヒーの栽培においては近年ようやく意識的に行われるようになってきたところで、この厳密な管理がなされているものをスペシャルティとして区別するのもある意味納得できる状況といえます。