数字で見る世界のコーヒー
コーヒー豆生産量は、豊作・不作や病気、災害の有無によって大きく上下はするものの、基本的には栽培技術の向上や生産国の新規参入などによって右肩上がりに増えています。
2013年の全世界でのコーヒー生産量は約892万t。
1960年には約400万tほどだったので、半世紀ほどで倍近くまで増えていることになります。
生産量のトップはずっと変わらずブラジルで、2013年は約297万tでした。
およそ世界生産量の1/3を占めていることになりますが、これでも最盛期に比べるとシェアが下がり続けている状態です。
二位のベトナムは約146万tですので、この2カ国で全体の約半分。
災害や病害などでどちらかの生産量が落ちたり、逆に予想以上に収穫量が上がると、それがダイレクトにコーヒーの価格に影響します。
逆に大きく離された三位以下はあまり差がなく、年によってランキングが変動します。
コーヒーの消費量はアメリカ合衆国が最も多く、約138万tほど。
二位がブラジルで125万t、大きく離れて三位がドイツの58万t、そして四位に42万tの日本がランクインしています。
日本の場合、インスタントコーヒーや缶コーヒーなど「コーヒー原料」としての消費量が多くなっていることも上位ランクインの一因のようです。
ただし、人口が多ければそれだけ消費量が増えるのは当然で、一人当たり消費量となるとランキングはがらりと変わります。
一人当たり消費量一位は、ルクセンブルグ大公国でなんと年間約28.5kg!
これは一日あたりで7杯以上飲んでいる計算になるそうです。
このあともヨーロッパ諸国が上位を独占し、ブラジルは11位、アメリカは20位、日本は30位となっています。
ちなみに、日本は一人当たり年間3.4kg。
インスタントコーヒーや缶コーヒーなどに使用されている分も含めて考えると、納得できる量なのではないでしょうか。
世界のコーヒー生産量全体のうち、アラビカ種とカネフォラ種の割合は現在おおよそ6:4となっています。
一時期はアラビカ種が7割を超えていたこともありましたが、サビ病の大流行でカネフォラ種への植え替えが進みました。
近年は耐病性の高いアラビカ種が増えてきたことや、品種による味わいの差が注目されるようになって高品質なコーヒーが高額で取引されるようになったことから、アラビカ種がじわじわと割合を増やしているようです。